「カイリキーex」と言えば散々「弱い」、「exの恥さらし」、「ゴローニャの下位互換」などと馬鹿にされ続けてきたが本当にそうなのだろうか?2進化闘ポケモンには競合相手が多いが、それらと比較しての「カイリキーex」独自の強みを徹底考察し、それを生かせるデッキを提案したい。
カイリキーexへの偏見をぶっ壊す!
基本スペック+強力なライバル
まずは恒例のカードテキストからみていこう。

- ゴーリキーから進化可能な2進化ポケモンでHP180
- 闘タイプのexポケモン
- ワザに必要なエネルギーは闘エネルギー3つで威力120
- 弱点は超タイプ
- にげるためのエネルギーは3つ
このようになっている。
2進化要求のexポケモンでありながら、ワザは3エネルギーで120ダメージを出すだけという非常にシンプルな能力、さらににげエネが3つと重い点もマイナス要素。
実際に使ってみてどうなのかはさておき、ぱっと見た感じ弱そうな印象は拭えない。
さらに第2弾【幻のいる島】でこんなカードが追加された。

そう、「ゴローニャ」だ。こちらは非exでありながらHPも160と「カイリキーex」と20しか変わらない。
さらにワザの追加効果で次に相手から受けるワザのダメージを30軽減する効果を持っているため実質「カイリキーex」以上の耐久力があると言っても過言ではない。
ワザの威力も120と同じ、ワザに必要なエネルギーが4つという点は「カイリキーex」に軍配が上がるところだが、、、

そう、このカード「タケシ」が存在しているため、「カイリキーex」が殴り始める段階で「ゴローニャ」も動けるようになるのだ。
ゆえに「カイリキーex」は「ゴローニャ」の下位互換と呼ばれ続け、挙句の果てに「ゴローニャ」とexを間違えたのではなんて言われる始末。
さらに「カイリキーex」の強力なライバルはこれだけではない。
第3弾【時空の激闘】で登場した「ラムパルド」と「エルレイドex」これらも忘れてはならない。

デメリットこそあるもののたったの1エネルギーで「カイリキーex」を越える130ダメージを出すことができるバケモノ。しかも非exである。

こちらは同じくexポケモンだが2エネでワザが打てる点が優秀。2進化ポケモンで2エネ必要なのか3エネ必要なのかは雲泥の差(先行最速進化でワザが打てるため)である。
が、尺の都合のため今回は「エルレイドex」の比較は割愛させていただく!
「ゴローニャ」「ラムパルド」と比較して「カイリキーex」にしかない強みはあるのか?正直それがないなら「カイリキーex」は彼らの下位互換だったという結論になってしまうが、、、
次項でより詳しくみていこう。
ゴローニャとの比較
ということで、まずは「ゴローニャ」と比較しての「カイリキーex」の強みをみていくことにしよう。
これには大きく2つあると思っているのだが、まず1つめ。
進化元の強さである。


こちらが「ゴローニャ」の進化前の「イシツブテ」と「ゴローン」


次にこちらが「カイリキーex」の進化元の「ワンリキー」と「ゴーリキー」
「イシツブテ」と「ワンリキー」には弱点が違う以外の差はないが、「ゴローン」と「ゴーリキー」はワザの威力が「ゴーリキー」の方が10高いことや逃げエネが1少ないなど「ゴーリキー」の方が強いことがわかる。
「ゴローン」と比べたことで少しわかりにくくなってしまったが、「ゴーリキー」はHPが100な点と2エネで50打点という性能は進化元としてはかなり高い水準だ。

2進化ポケモンの平均的な1進化ライン。HPは80が多くワザの威力も少ない。ゴーリキーがどれだけ優れているかわかるはず。
次に2つ目、こちらの方が重要だと思うが、「タケシ」を入れる必要があるのかないのかということ。
「ゴローニャ」はたしかに3エネたまっている状態で「タケシ」を使うことでワザを出せるようになる。
それは「カイリキーex」と同じタイミングとなる。
だがそれでも「タケシ」を入れる必要があるのと、「タケシ」なしでワザが出せるのなら後者の方が優れているのは間違いない。
なぜなら「カイリキーex」側は「ゴローニャ」ならおそらく必須で入る「タケシ」2枚の枠に別のカードを入れることができるからだ。
ただでさえポケポケはデッキ枚数が20枚と少ない、その内2枚の自由枠があるというのはなかなかに大きな差だ!
さらに「タケシ」はご存じサポートカードである。
ゆえに自分の番に一枚しか使えない。
だから「クリムガン」などの壁役を「リーフ」で逃がして「タケシ」を使うということや、「ナツメ」、「アカギ」との併用もできないのだ。

エネルギーをつけなくても特性で仕事をする、優秀な壁ポケモン


壁ポケモンを使うなら自身で能動的に逃げられるようにする「リーフ」は必須。
「カイリキーex」なら「タケシ」を使う必要がないため、その代わりに別のサポートカードが使えるというわけだ。
また「タケシ」が必要ない「カイリキーex」なら事故も少し軽減できるだろう。
「タケシ」がずっと引けずに「ゴローニャ」に4エネ手張りすることや、逆に「タケシ」が2枚手札にきているが肝心の「イシツブテ」や「ゴローン」が引けないというパターンが考えられるからだ。
以上のことから、「タケシ」なしでもシンプルに3エネで120ダメージ出せるというのは「カイリキーex」にあって「ゴローニャ」にはない大きな強みだと言える。
とはいえ「ゴローニャ」は非exである点やワザの追加効果によるダメージ軽減能力など「カイリキーex」より優れている点があるのは事実。だが「カイリキーex」が「ゴローニャ」の下位互換ではないということはわかっていただけたはず。
「ゴローニャ」との比較は【カイリキーex使い】の登竜門、ここは最低限押さえておきたい。
ラムパルドとの比較
では続いて「ラムパルド」と「カイリキーex」の比較をしていこう。

「ラムパルド」の一番の強みはなんといってもたった1エネでワザが出せる点。しかもワザの威力も「カイリキーex」よりも高い。
そのため「サワムラー」や「マーシャドー」などの優秀な闘ポケモンと組ませる場合、「ラムパルド」の下位互換となってしまうのだ。

ベンチ狙撃は【超克の光】で増えたが、それでも1エネルギーで30ダメージが出せる種ポケモンはこのカードだけ

闘ポケモン出張セット。条件こそあれ非ex、2エネで100ダメージ出せるのは強い
なぜなら「ラムパルド」であれば「サワムラー」、「マーシャドー」にエネルギーを回しつつ、自身のワザを出す準備もできるのだが、「カイリキーex」はワザをだすのに3エネかかるため自身にエネルギーを回すのでやっととなるからだ。
よって必然的に「カイリキーex」に「サワムラー」や「マーシャドー」を入れることは除外される。
より強い動きができるポケモンがいるのに「カイリキーex」でやる必要はないよねということ
さらに進化元の「ズガイドス」まで強い。

たった1エネで50ダメージも出せる。「ゴーリキー」が強いと言っていた矢先にこれである。
では、反対に「ラムパルド」に弱みはないのか?
弱みと言えるほどではないが挙げていこう。
①化石ポケモンである。
「ラムパルド」はグッズ「ずがいの化石」をたねポケモンとして進化させていくことになる。

「ずがいの化石」自体はHP40と貧弱で、攻撃することもできない。
この点は「ワンリキー」の方が強いと言えるかもしれない。
また「ずがいの化石」は現状サーチ手段がない。
そのため通常のたねポケモンと比べて、「ずがいの化石」を引いてこれる確率が減ることになる。
さらに言えば「ずがいの化石」はスタートポケモンにも選ばれない。
以上のことから「ラムパルド」は通常2進化ポケモンと比べて安定性に欠ける(進化事故を起こしやすい)ということはデメリットと言えるだろう。
「ずがいの化石」は「モンスターボール」にも「ポケモン通信」にも引っかからない。その点は逆にメリットにもなりえるため一長一短だが、最速で進化させたいということであればデメリットの方が大きいのではないか。
②反動ダメージ
「ラムパルド」のワザ「もろはのずつき」で相手ポケモンを気絶させると50ダメージの反動を受けることになる。
ただ、ワザ自体が強すぎるためそのぐらいのデメリットは当然と言えよう。
③草弱点
前述した「ゴローニャ」もそうだが、「ラムパルド」も弱点は草タイプである。
草タイプは「マスキッパ」や「リーフィアex」、「セレビィex」などが環境に存在している。

一方「カイリキーex」の弱点は超タイプ。
超タイプのポケモンは少なくとも現環境にはほとんど存在していないため、その点は「カイリキーex」の方が優れているといって問題ないだろう。
と、ここまで「ゴローニャ」、「ラムパルド」と「カイリキーex」を比較してきたが、「カイリキーex」の方が優れている点、わかっていただけただろうか?
そこで次項ではこの点を踏まえた「カイリキーex」のデッキリストを公開する。
デッキリスト

ということでまずはデッキリスト 【もう大丈夫 私が来た!!】
たねポケモンは「ワンリキー」2枚のみとなっている点にまず目が向くだろうか。
これは先述したように「サワムラー」や「マーシャドー」と組ませるなら「ラムパルド」の方が圧倒的に強く使えるため却下、エネルギーはすべて「カイリキーex」ラインに集中させたかったということだ。
「「カイリキーex」の一番の強みってなんだろう??」
デッキ構築に難航していたときにふと自分に投げかけた質問。
それは後攻を取ったとき「ワンリキー」「ゴーリキー」「カイリキーex」とスムーズに進化させながら殴り続ける動き、この動きがおそらく一番強い!
合計190ダメージを叩きだせる!
「クリムガン」や「レジロック」などの壁ポケモンを採用した型も試したが、この一番強い動きを押し付ける構築にした方がいいという考えに至ったのだ。
だからたねポケモンは「ワンリキー」2枚のみ、必ず最初に引いてこれる。
「カイリキー」ラインを2枚作る関係上、「ナツメ」対策をしたくなる。
そこで採用したのが「ひみつのコハク」だ。

「ナツメ」で引っ張られてもトラッシュして即座に交代できる。倒されなかった場合ポイントも取られない。
そう、このデッキにおいてメインはあくまで「ひみつのコハク」であり、「プテラex」がおまけといった感じだ。

だがそのおまけが闘デッキにおいては絶妙に嚙み合っている。
相手の進化を妨害して勝利することや普通に「ランドクラッシュ」で倒しきるパターンも取れるため非常に優秀。
特筆すべき点はそんなところだろうか。
「後手を取れば勝てる」をコンセプトに組んだのだが、思いのほか先行でも勝てるようになった!
強みを押し付けるってやっぱり大事!!
まとめ
いかかだっただろうか?
「カイリキーex」の強みを最大限まで引き出すことを考えていたら、ほぼ単構成が強いという結論に至ってしまった。
現環境は「ナッシーex」を見かけなくなったり、「アルセウスex」をワンパンできたりと追い風になっている点も高評価。
「カイリキーex」は一見すると弱そうなテキストにみえるが、やはりそこはexポケモン。
高いHPと3エネ120ダメージが非常に頼りになることがわかるはず。
使えば使うほど味がでること間違いなしだ!
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